
原田マハ
楽園のカンヴァス
新潮文庫、2014年
この本について
アンリ・ルソーの《夢》に酷似する作品の真贋判定をめぐり、日本人研究者とMoMAのキュレーターが七日間の競争に挑む美術小説。作品を見ること、知ること、信じることの間にある距離をミステリーとして描きます。
自分に残ったこと
友人に勧められ、AOIの建物を設計した建築家から原田マハを教えてもらったことも重なって読みました。作者がCivichatを応援してくれたという個人的な接点もあり、物語の外側まで含めて記憶に残っています。
表紙に使われたルソーの《夢》を入口に、作品の価値は来歴だけで決まるのか、それとも見る人の経験によって立ち上がるのかを考えさせられます。美術に詳しくなくても、鑑賞の緊張へ入っていける一冊でした。