
玉村豊男
料理の四面体
中公文庫、2010年
この本について
火・水・空気・油という四つの要素から、ロースト、揚げる、煮る、生食といった世界の料理に共通する構造を読み解く料理論。レシピを集めるのではなく、調理そのものを一つの体系として捉え直す本です。
自分に残ったこと
友人に教わって手元に置いた当初は、それほど読み進めていませんでした。けれど自炊を構造から学び直したいと考えるようになってから、これはまさに探していた本だったと気づきました。個々の料理名を覚えるより、なぜその手順になるのかを理解できるからです。
ワイン会で料理をつくるときにも、この四面体はよく参照しています。限られた道具や食材しかない旅先でも、レシピを再現するのではなく、熱と水分と油の関係から組み立て直せる。その意味で、料理を持ち運べる知識に変えてくれた一冊です。